花菖蒲(ハナショウブ)の花言葉には3つの由来。優美で凛とした咲き姿の意味は?

花菖蒲(ハナショウブ)は、うっとうしい梅雨の季節でも、ひときわ鮮やかな青紫色で、美しい花びらの形とまっすぐに立つ気品ある花姿で、見る人をジメジメとした気持ちから開放してくれます。

江戸時代から品種改良が盛んで、今ではなんと5000種以上!花の色も青や青紫、白にピンクに黄色とバラエティに富み、生け花にも用いられたり、古くからたくさんの人に愛されている花の一つです。今回はそんな花菖蒲の花言葉やその由来をご紹介します。

花菖蒲の花言葉をご存知ですか?

花菖蒲の花言葉とは?

「うれしい知らせ」 「優しさ」 「伝言」 「心意気」 「優しい心」 「優雅」 「あなたを信じる」

その優美な花びらに似合った、とても優しさに満ちた花言葉ですね。信頼している人、優しい人に、あるいは、贈る相手にステキなお知らせがあるときに、花言葉を添えて贈るのはいかがでしょう?とても喜ばれると思います。

花菖蒲の花言葉 3つの由来とは?

「うれしい知らせ」「伝言」について、花菖蒲は「アヤメ」という花と同じアヤメ科に属していて、アイリス(Iris)と呼ばれ、共通して同じ花言葉が付けられています。これはギリシャ神話に登場する虹の女神イリスが由来になっていて、虹を渡って便りが届けられるということにちなんでいます。

神々の王ゼウスの妻ヘラの付き人をしていた美しいイリスは、浮気者のゼウスから求愛されてしまい、困ったイリスはヘラに「どこか遠くへ行きたい」と願い出ました。ヘラはそのイリスの願いを聞き入れ、七色の首飾りをイリス与え、そして神の酒をイリスの頭にふりかけました。

そうしてイリスは虹の女神へと姿を変え、地上に落ちた酒のしずくがアイリスの花になったというお話です。

また、「優しさ」「優しい心」「優雅」は、潔いほどまっすぐに立った茎の上に咲く、垂れ下がる優美で凛とした花びらの造形に由来しています。一方で、凛々しさを感じる「心意気」は、5月5日の端午の節句に飾られることに由来してつけられています。

優しさと凛々しさを合わせ持つ花菖蒲の花の美しさがよく表現されている花言葉だと思いませんか?

誕生花としての花菖蒲

花菖蒲の誕生花はいつ

花菖蒲の誕生花は、5/4、5/5、5/8、5/10、5/20、5/31、6/8です。これらの誕生日の日には必ず飾りたいのが花菖蒲です。花菖蒲にはメッセージが添えられており、やさしい心、信じる、しとやか、うれしい知らせ、心意気などがあります。花菖蒲が誕生花だという人へのプレゼントにもおすすめで、2,3本を瓶に入れておくだけでも絵になり、お部屋に飾っておくだけでも、すごく美しい空間になります。

お花の真ん中が黄色く、とても色鮮やかで、気持ちも優しく穏やかになれます。

花菖蒲は女性らしい

花菖蒲は梅雨の時期に咲くお花として知られており、梅雨の時期のあの憂鬱な気持ちを和らげてくれるような、そんな素晴らしい気持ちにさせてくれるのが、花菖蒲です。

花言葉の中にある「優しい」という言葉は、女性的な印象で優美なイメージからつけられたとされています。たしかに、美しさやその見た目から、ぴったりの花言葉ですよね。

また、端午の節句のギフトとしてもおすすめで、季節の挨拶として花菖蒲を贈る人もいるくらい、素晴らしいお花です。花菖蒲は、男の子の節句の意花としても知られていますが、花言葉通りとても優しい雰囲気たっぷりのお花です。

お花自体は1週間ほどしか持たないのですが、1本の茎に2、3個の花が咲くので、2週間ほどは楽しめるとされています。

花菖蒲を使ったアレジメントもおすすめで、自分用にももちろんのこと、誕生花が花菖蒲の人に贈ってあげると、すごく喜んで貰えますよ。

鉢植えで贈るのがおすすめ

鑑賞価値が高く、お家に置いておくと雰囲気も出て素晴らしいお花ですが、こちらを誕生花とする5/4日付近に贈るのはおすすめしないとされています。なぜなら、その時期はまだ開花時期ではないからです。

なので、鉢植えで贈るのがベストです。誕生日にはしっかりと開花した綺麗なお花を見たいですよね。鉢植えで贈ると、美しい花菖蒲を鑑賞することができます。

どうしても花束で送りたいという人や、鉢植えでは嫌だと考える人は、ほかの誕生花をおすすめします。

花菖蒲を贈るときは、見た目も綺麗なものを選びましょう。すごく見栄えがいいお花としてしられていますが、状態によってはそう見えないものも存在します。見栄えがいいか、そうでないのかを見極め、相手のひとへ喜んで貰えるような美しい状態のものを選びます。

花束としては贈れないものの、鉢植えでも充分綺麗な花菖蒲を楽しめるので、贈る前には必ずお花の状態をチェックしておいてくださいね。

花菖蒲ってどんな花?

花菖蒲の特徴

花菖蒲は6~7月頃咲く梅雨の時期を代表する花で、花の色がとても豊富です。栽培の歴史は約500年と古く、江戸時代から品種改良が重ねられてきました。

改良された地域別にタイプが分類されており、色やタイプを組み合わせるとなんと5000種以上にもなり、たくさんの種類を楽しむことができます。

原産国は日本で、アヤメ科アヤメ属に分類される多年草です。日本から朝鮮半島、中国、東シベリアの広範囲に分布しており、池や沼の近く、湿地帯に生えています。

江戸時代から野花菖蒲(ノハナショウブ)を原種として品種改良された、国産の園芸品種となります。花菖蒲はアヤメ科として「アヤメ」の総称のように呼ばれることがありますが、花菖蒲とアヤメ、カキツバタは別の植物です。

アヤメ科の植物は似たものが多く、見た目から見分けがつきにくいのでややこしいですね。見分け方としては、花びらの付け根で見分けることができます。花菖蒲は黄色、アヤメは網目状で、カキツバタは白色です。

花菖蒲の育て方

湿地帯に生えている花なんて、育てることなんてできるの?そう思われる方も多いことでしょう。実はそれほど難しくはありません。

地下の根茎でふやすものと、チューリップのように球根でふやすものがあり、花菖蒲の種類によって条件が少しずつ異なりますので、日当たり条件や水分条件など確認して、自分が育てやすい種類のものを選ぶとよいでしょう。

日当たりのよい場所を選び、土が乾きやすい暑い季節は受け皿に十分なお水を入れてあげます。手に入るのであれば、土は砂が混じった田んぼの土が適していますが、どんな土でもちゃんと育てることができます。あとは肥料を加えたりと、普通のお花の栽培をするイメージで育てることができます。

花菖蒲の見分け方

アヤメ、ショウブ、どちらも漢字は「菖蒲」?

実は、「ショウブ」の漢字である「菖蒲」は「アヤメ」とも読めるってご存知ですか?見た目も同じ、読み方も同じ…どこまでややこしいんでしょうか。ただし、先に説明したように、花びらでも区別できますし、花の大きさでも判断できます。また、咲く場所も異なるため、別の植物なんだとおわかりいただけるかと思います。

花菖蒲は水辺や湿地に咲き、大きさは1メートル近く成長しますが、アヤメは50センチ前後と小さめで、草原などの乾いた土地に咲きます。

カキツバタも花菖蒲と同じく湿地で咲きますが、大きさは50cm前後です。つまり、湿地帯に咲く1メートルサイズのものは「花菖蒲」、50センチサイズは「カキツバタ」と覚えておくとわかりやすいかもしれません。

花菖蒲の名前の由来は?

花菖蒲の名前は、葉が菖蒲に似ていて、花が美しいことから「花菖蒲」と名付けられました。こちらもややこしいのですが、花菖蒲と菖蒲も同じ植物だと思っている方がいらっしゃるかもしれませんね。実はこちらもまったく別の植物なのです。

花菖蒲は、アヤメ科の植物で香りのない美しい花を咲かせますが、菖蒲はサトイモ科で、まったく別物です。葉っぱが似ているだけで、蒲の穂のように茶色く、しかも強い香りのある花を咲かせます。

5月5日の端午の節句で菖蒲湯に使われるのはこちらの「菖蒲」になります。花菖蒲と誤解されている方も多いかもしれませんね。ここで覚えておきましょう。

花菖蒲の英語は?その由来とは?

花菖蒲は「Japanese iris」。Iris(アイリス)はアヤメなどの総称で、「日本原産のアイリス」という表現になります。先にも説明しましたが、アイリスはギリシャ神話の虹の女神が由来です。ちなみに、英名の場合はアヤメやカキツバタを含むこともあります。

アヤメ祭の「アヤメ」は実は花菖蒲だった?

日本各地で開催されている「アヤメ祭」の「アヤメ」ですが、ほんとうは花菖蒲のことを指していることが多々あるそうです。昔の人が花菖蒲とアヤメを勘違いして名付けてしまったとか…。ここまで来ると、もうワケがわからなくなりますね。慣用句にも、

「何(いず)れが菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)」

とありますが、どちらも甲乙つけ難いほど美しいという意味と、よく似ていて見分けがつけ難い、という意味でも使われます。昔も今も、見分けがつかない、ということなのでしょう。

花菖蒲は大きく4種類

花菖蒲の種類は、大きく分けると以下の4種類になります。地域にちなんで「江戸系」「伊勢系」「肥後系」「長井古種(長井系)」に分かれています。

江戸系

江戸時代後期頃にできた品種で、数が最も多く、色や形、大きさのバラエティに富んでいます。主に花びらの数が3~6枚の「三~六英咲き」で背丈が高い品種が多く、花菖蒲園にて観賞用に群生させることを目的として改良されているため、病気や直射日光にも強く、育てやすい品種になります。

有名な江戸系花菖蒲に、約300種類の品種を作り出した松平松翁が作った、牡丹咲きの「宇宙(あおぞら)」があります。

伊勢系

江戸時代末頃から徳川紀州藩主である吉井定五郎によって伊勢で作られた品種で、「三栄咲き」で花びらが垂れ、縮れていたり波打っているのが特徴です。1952年に「伊勢菖蒲」という名前で三重県の天然記念物に指定され、その名は全国に知られることとなりました。

肥後系

江戸時代末頃に、江戸系の品種を肥後藩主(熊本)である細川氏が、前述の松平松翁に譲り受けたものを、室内用に改良したのが始まりとされています。主に「六英咲き」で、大きな花を咲かせるのが特徴で、背丈が最も低く、鉢植えなどの室内鑑賞向けに作られています。

長井古種(長井系)

山形県長井市で保存されている「江戸系」より古くから栽培されている品種です。原種の特徴を色濃く残し、野性的でありながらも色が豊富で、清楚な美しさの小さい花が特徴となります。

その他の種類

その他には、近縁の種類から人工的に交配させて作り出された雑種系や、アメリカなど海外で作られた、日本にはない豊かな色彩とボリュームのある外国系などがあります。

花菖蒲の咲く時期と名所について

花菖蒲の見頃はいつ?

花菖蒲の開花時期は5~7月で、見頃は初夏から梅雨入りの季節で6月上旬~7月上旬になります。紫や青紫、白色の気品のある雅な色が多く雨の日でも色が映えるため、群生する姿や、水面に映る姿はそれは美しく見応えがあります。

日本各地に有名な菖蒲園があり、見頃の時期に合わせてお祭りなども開催されていますので、花菖蒲を心ゆくまで鑑賞することができます。

花菖蒲の名所はどこ?

花菖蒲は観光名所として親しまれ、日本全国に有名な菖蒲園があります。

有名なところで言うと、堀切菖蒲園・明治神宮・皇居東御苑・水元公園(東京都)、長井あやめ公園(山形県)、染谷花しょうぶ園(埼玉県)、東慶寺(神奈川県)、加茂花菖蒲園(静岡県)、播州山崎花菖蒲園(兵庫県)、梅宮大社(京都府)・白鷺公園(大阪府)、太宰府天満宮(福岡県)など、数えればきりがないほどたくさんあります。

見頃の季節になると、各菖蒲園の公式ウェブサイトなどで開花時期など公開されていますので、ぜひお近くでも探してみてくださいね。お友達や家族と一緒に、お祭りの日に合わせて行くと、より楽しめることでしょう。

まとめ

花言葉を知ってから改めて見てみると、ただ美しさを鑑賞するだけではなく、もっと花を身近に愛おしく感じる気がします。

古くから日本人に愛され続けてきた梅雨に咲く花を、大切な人にメッセージを添えて、贈ってみてはいかがでしょうか。

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